「あなた」が何もしないとき未知がひらく

ズレをやらされる

NO.524

あなたはスーパーで買い物をしている

まず、あなたは鶏肉を買おうとする

そして、その場所に行ってみると

店員さんが鶏肉売り場の前にワゴンを置いて

その横の豚肉を並べているところだった

そのために、あなたは鶏肉を買うことが出来なかった

仕方がないので、ポン酢を先に買いに行こうとする

だが、そのポン酢売り場にも先客がいて

あなたはポン酢を手に取ることが出来なかった

今度はバターを買いに行く

そして、バターを手に取った

そして、もう一度鶏肉コーナーを見てみると

まだワゴンが邪魔になって選べそうにない

仕方なく、ポン酢コーナーをもう一度覗きに行ってみる

すると、そこにもまだお客さんが居るのである

この時点で、もうあなたは手持ち無沙汰である

もうこのスーパーで何をしたらいいのかが判らない

頭が真っ白だ

あなたの予定は狂ってしまったのだ

あなたは、ぼーっと突っ立っているだけになってしまい

なんだか気恥ずかしい気分である

仕方なく、お菓子コーナーへ行ってみる

そして、買う気のなかった煎餅をかごに入れてしまう

だが、またしても手持ち無沙汰である

また何をしたらいいのかが判らない

元々、あなたはガッツリと買い物をするためにこのスーパーへ来たのではないのだ

鶏肉とポン酢とバターを買いに来ただけである

その他は、納豆なり何かその近くに見つけたものがあれば

それを買おうとしただけである

「えーい!仕方がない」

あなたは鶏肉コーナーへ行き

軽くその旨を伝えて店員さんにその場所を譲ってもらった

そして、鶏肉をゲットした

次は、ポン酢である

だが、まだそこにもお客さんが居るのである

仕方なく、そのお客さんの横から「どのポン酢にしようかな」と物色してみる

すると、そのお客さんがあなたの気配に気付いて少し場所を譲ってくれた

ありがたいことである

だが、あなたが選ぼうとしたポン酢は

そのお客さんが、気を利かせて体をよけてくれた所にあったのだ

仕方なく、あなたは「どうもすみません」と言って

お客さんの前から手を伸ばしてそのポン酢をゲットした

もう、あまりのタイミングの悪さに踏んだり蹴ったりだ

まったくタイミングが合っていない

何かがズレている

  

さあ、何故こう成ってしまったのだろうか?

あなたがお店に入るとき

「そこに浮かんだノイズ掛かった思考」をキャッチしたからである

あなたは、そのときに何か「あれ?」という変な違和感を感じていた

このときから、何かがズレたのだ

あなたは、その「ズレ(バグ)」を世界にやらされたのである

これは「世界の反作用」である

これは、あなたが「そのときズレていた」からこそ

その「ズレと同じ周波数」のものを

お店に入るときにキャッチしてしまったのである

よって「世界のズレの矯正をやらされた」のだ

だから、これでもうお仕舞にするのだ

今回は「このようなこと」が起きてしまったが

あなたが “あなたの世界に在ることが出来ていた” ら

「こんなこと」は起きなかったのだ

“そこ” に「ズレ」など存在しないからである