NO.428
この映画は、まさに「地球の状態」を表している映画である
そして、“目覚め” を促している映画でもあるのだ
さて、冒険に出ると、常に「不安と恐怖」を抱えて進むことになる
このホビットが抱える「『不安と恐怖』の化身と成ったもの」が
あの「気味の悪い敵たち」である
そして、この「気味の悪い敵たちの元」と成っているのが、あの「指輪」である
つまり「不安と恐怖、そして気味の悪い敵たち」は、あの「指輪」を元として発生しているのである
この「指輪」は、闇の冥王サウロンが「世界を支配するため」に「滅びの山の炎」で作ったものである
そして、この「指輪」が表しているものが「他者の視線(集合意識)」なのである
だから、サウロンの塔のてっぺんは「他者の目」に成っているのである
この「指輪」には、サウロンの地であるモルドール国の言葉でこう書かれている
“一つの指輪は すべてを支配し―”
“全てを見つけ すべてを捕らえ―”
“暗黒の中に つなぎとめる”
そう、この言葉のとおり
この「指輪」のせいで、みんなが「集合意識の中」につなぎ止められてしまうのである
だから、この「『指輪』を司った者」が世界を支配出来てしまう
ちなみに、この「指輪」をはめると本人の姿は消えてしまう
「集合意識」に取り込まれるから、自らが無くなるという比喩なのだろう
そして、サウロンと直結するのである
この「指輪」をサウロンが戦いのときにはめていたのだが
人間のイシルドゥアが、サウロンの指ごと「この指輪」を切り落とすことに成功するのである
この「指輪」を葬ることが出来るのは、唯一これを造った「滅びの山の炎で溶かすこと」だけである
だが、人間のイシルドゥアはこの「指輪」を「滅びの山の炎の前」まで持って行きながら
この「指輪の魔力」に魅せられてしまい持ち帰ってしまうのだ
もし、このときに彼が「炎の中」に投げ入れていれば
この「指輪」は葬られていたのである
だが、彼は「その魔力」に負けて持ち帰ってしまった
つまり、今この「指輪」が存在するのは、人間のせいなのである
そして、彼が「指輪」を持ち帰ったせいで
人間であるイシルドゥアの王家(ゴンドール国)の血は途絶え、力を失っていくのである
そして、人間たちは、ちりじりに散っていく
だが、まだゴンドールの王座を継ぐ者として、人間「アラゴルン」がここに居たのである
彼は、どうやら、途絶えたとなっているイシルドゥアの血を引いているようである
つまり、彼は人間の血を引いているのだ
このアラゴルンも、フロドたちと行動を共にしていくのである
このいわくつきの「指輪」を、今、フロドが手にしているのである
さて、この映画を要約してみると
「闇の冥王サウロンの呪い」によって「地球が乗っ取られそう」になっているのを
各種族が手を取り合って立ち上がり「サウロンとサウロンの手先に成ってしまった敵」と戦いながら
その原因と成っている「指輪」を「滅びの山」まで持って行き
「その炎」で溶かして「指輪の魔力を無に戻す」までの冒険物語である
ここに、フロドと行動を共にしていたサムの言葉がある
“ 「この世には 命を懸けて戦うに足るー
尊いものがあるんです」 ”
そう、この “尊いもの” とは “存在” のことである
この “存在” を掴むまでは、我々は「自らの中に居る「指輪(他者の視線)」と闘わなければならない」のである
つまり、この話は「今、地球で行われていること」と同じなのである
ゴラムも言う
“ 「家を離れた旅人は 心も手も骨も冷たい」 ” と
そう、この “家” というのも、“存在=本当のあなた” のことである
だから、“本当のあなた” から離れてしまったそのときから
人は冷たくなり「不安と恐怖」が立ち上がってくるのである
では、この戦いを止めるために、そこを「ポジティブに替えていけばいいのか」というと
そんな単純なことではない
「ポジティブ」も「ネガティブ」も、どちらも「他者の視線=指輪」だからである
だから、そこを「『他者の視線』にひっくり返されてはいけない」ということである
つまり、そこを「 “あなたひとりだけ” にしなければならない」のである
これを “自らで行う闘い” なのである
この闘いに勝利することが「指輪を捨てる」ということである
つまり、フロドたちは「頭の中の声=集合意識(他者の視線)」とずっと闘っているのだ
その「頭の中の声」から起きてくるフロドたちの「不安と恐怖」が
そこに「幻想」としての「敵」として現れているのである
そして、なんとか幸運も味方して
フロドは「滅びの山のマグマの中」に指輪を落とすことに成功するのだ
よって「サウロンの塔」も「滅びの山」も崩れ去っていく
このあと、フロドたちは故郷であるホビット村に帰って行くのだが
フロドだけはホビットの仲間たちとは別れて
ガンダルフやエルフたちと共に「今までの世界」から旅立って行くのである
そしてフロドは、共に冒険をしてきたサムにメッセージを残すのである
“ 「僕の大事なサム
2つのものに裂かれず―
欠けることのない1つのものとなって―
多くのことを楽しみ
よい人生を送ってほしい
君の物語は
まだまだ続くのだ」 ” と
そう、これも「他者の視線」に引き裂かされずに、“本当のあなた” 一本に成れ、ということである
そこに、“君の本当の人生がある” ということである
さて、これらのことを、今の地球に当てはめてみると
この地球での「指輪(他者の視線)」は「プロミデンスの目」で表されている
そして「この目」にみんながハッキングされているから
「この世界」がこんな風なのである
だから、これに気付いた者たちは
フロドたちと同じように “自らの闘いを始めなければならない”
今、ここで「他者の視線=指輪」を捨てなければならないのだ
あなたは、これから “この闘いに勝利しなければならない” のである