「あなた」が何もしないとき未知がひらく

サマーディ

NO.422

ひとつのことに没頭しているとき

“おかしな位置に入る” ときがある

“音がくぐもったように成り、スローに成る” ときがある

いわゆる、“ゾーンに入った” と言うやつである

たまにスポーツ選手が、“このようなこと” を言ったりするが

これが、“サマーディ” なのである

“勝手に事が為されている状態”

そして、“それを感じている状態”

伝説のバレエダンサー、ニジンスキーは

“高く跳躍したあと、しばらく降りてこなかった” らしい

それを観た観衆は歓喜したそうである

後に、彼はこう言ったそうだ

“あのとき確かに私は居なかった、そこに神が舞っていたのだ” と

そう、そこには “「彼」の居ない行為が起こっており”

その “行為を観ている者を感じている状態” がそこに在ったのだ

これが、サマーディである