「あなた」が何もしないとき未知がひらく

「現世の夢」と「夜見る夢」

NO.200

普段のあなたは「言葉」を見ているのだ

世界を「『あなたの言葉』で変換した後のもの」を見ているのである

たとえば、あなたが「これは赤色の椅子だ」としたら

あなたが「『赤色の椅子だ』と言葉に変換した後のもの」を見ているのである

もちろん、その物体を「赤色の椅子だ」に変換したのはあなただから

「あなたが既に知っているものに置き換えて見ている」ということである

つまり、それらは「記憶」なのである

これが、あなたが「夢」を見ているという「現世のあなたの夢」である

  

これに対して、あなたが「夜、寝ているときに見ている夢」がある

これは、脳の中で映像を見ているのである

その映像を「言葉に変換している」のも、やはりあなたである

だから、朝起きたときに「言葉に変換出来なかったもの」は全く覚えていない

つまり「言葉(意味)を付けられなかったもの」は

あなたにとっては「存在しなかった」のである

だが、覚えていないものであっても

そこに “在ったもの” が有ったのかもしれない

  

さて、これを「普段起きているとき」に当てはめてみると

普段から「あなたが言葉(意味)に変換出来なかったもの」は

「スルーしてしまっている」ということである

だが、そこにも “いろんなもの” が在ったのだ

だが、あなたは “それ” を見逃した

「言葉に変換出来なかった」からだ

一つ言えることは、あなたが「言葉に変換出来なかったもの」は

“新しいもの” であったということである

この “新しいもの” が本物なのである

このとき、あなたは “本物” を捉えていた

この「言葉(意味)を付ける前」に在ったもの

そこに在ったのは “知覚” である

そう、この “知覚”

これを言葉にすると、“あるがまま”

だがこれは、一般的に解釈されている「あるがまま」ではない

ここで言う “あるがまま” とは、“ず~っと続いているさま” のこと

“意味を付け足す時間の無いまま進んでいる状態” のことである

この “続いているさま” 

この “さま” だけが、実際に起こっていることである

この “さま” だけが、“本物” なのである

この後に付け足したものは、全て「夢」である