「あなた」が何もしないとき未知がひらく

あなたが観ると現れる

NO.107

“光を当てたとき” に、世界は現れる

それまで世界は現れない

だが、あなたが目を瞑っているときも

あなたが眠っているときも

“あなた” は、“あなたの世界” を創っているのだ

それらが、光を当てたときに浮かび上がってくる

“光を当てる” というのは

“あなたから観る” ということである

“あなたが観ること” によってのみ

あなたの世界は姿を現してくるのである

だから、すべては “あなたが握っている” のである

  

さて、“観る” というのは

「音を聞いている」のを “観る”

「感触を感じている」のを “観る” など 

すべてにおいて、“観る” である

これが、“観る”

あなたが “そう観たから” こそ

そこに “あなたの世界” が現れているのである

ただし、ここで言っている “あなた” とは

いつもの「あなた」ではなく “意識” のことである

普段のあなたは「あなたという個人がこの世界の中に居る」と思っているが

この “あなた(意識)” はこの世界の中には居ないのだ

だが「あなたの首から下の身体」はこの世界の中に入っている

それは「世界」と同じものである

つまり、“本当のあなた” とは、この “意識” の方であり

この “あなた” は、この世界の外に在るのだ

この “あなた” は「眠っているとき」でさえちゃんと作用している

なぜなら、あなたが朝目覚めたときには

この “あなた” が「今まで眠っていたこと」を知っているからである

その “あなた” が常に “新しいものをここに創り出し続けている” のである

そして、“それを自らで観ている” のだ

事実はそれだけなのだ

それだけで “あなたの世界” は完結しているのである

    

だが、そこにタイムラグの「あなた」が出てきて

「意味を付け始める」のである

この「あなた」が「苦」の元なのである